【皇室】天皇皇后両陛下、初の肖像画が来年の退位前に完成。宮内庁公表へ

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180521/k10011446801000.html

天皇皇后両陛下の承諾を得て描かれた初めての肖像画が、来年の天皇陛下の退位を前に
このほど完成し、宮内庁が21日にも公表することになりました。

この肖像画は、日本の写実絵画の第一人者で、広島市立大学名誉教授の野田弘志さん(81)が
制作した油絵で、ことし1月に完成し、3月に皇居に収められました。

縦横2メートルの正方形のキャンバスに、向かって左に天皇陛下、右に半歩下がった皇后さまが
並んで立たれている様子が描かれています。

野田さんは、両陛下が皇太子夫妻の頃から、たびたびお住まいに招かれるなど交流があり、
8年前の平成22年に肖像画の話が出たあと、平成26年に皇居・宮殿で撮影された両陛下の写真を元に、
北海道のアトリエで制作が進められました。

野田さんは、両陛下の人柄や交流した時の様子を思い浮かべながら、細部にこだわって制作に
取り組んできたということです。

両陛下の肌や服装、それに背景の壁の質感まで丁寧に描かれていて、写真よりも立体的で
お二人の存在感があらわれるよう工夫されています。

両陛下の承諾を得て肖像画が制作されるのは、初めてのことで、両陛下は野田さんに対し、
肖像画ができてとてもうれしい」と話されているということです。宮内庁は、この肖像画を21日にも
公表することにしています。

野田さんは「画家として、これ以上光栄なことはありません。両陛下という存在をどのように表現するのか
悩みましたが、自分なりに精いっぱい描きました」と話しています。